入院中の外出支援について

皆さん、こんにちは。

今日の神戸の朝は吐く息白く、

冬の訪れを感じています。

 

先日、とても嬉しいお言葉を頂きました。

「本当に願いを叶えて頂き良かった」と。

 

この言葉を頂け正直ホッとしています。

 

私たちがこの事業を立ち上げようと思ったきっかけの

1つに病気で入院療養中の方の

外出における希望を叶えたいというものがあります。

 

そして、長年看護師として

病院で勤務していると

忘れられない患者さんというのは

いるものなんですが

特に私にとっては

医療者のサポートさえあれば

外出できたのにと思う方たちでした。

 

そして、その方たちの

外出目的は

子供の結婚式や卒業式だったんです。

 

でも病院という組織に属していると

いくら同行したいう気持ちはあっても

この願いを叶えてあげる事は出来ません。

 

外部に委託する以外にはありませんし、

引き受けてもらえるかどうかも

状態によっては分かりません。

 

私の忘れられない

ある50代の患者さん。

決して状態は良くなく、予後も長くはなかった。

最期にどうしても

「娘の結婚式に出たい」と話されていました。

 

しかし、

現実的な事を考えると

医療者のサポートなくては外出は困難。

体調の不安や移動手段、

式場での介助の問題等があり

当時は

外出をサポートできる仕組みがありませんでした。

結果的には結婚式への出席を諦められ、

ほどなくして亡くなられました。

 

その時の想いがあるんです。

もし、外出時医療者のサポートがあれば

きっとこの人は

短時間でも外出できたのではないかと思います。

その後も治療中で大切な行事に出席したいけれど

医療者の同行がないと難しいというケースには

遭遇してきました。

 

やはり組織に属していると

同行は難しい・・・

 

心の中がモヤモヤしていましたね。

 

私たち看護師は

入院中の患者さんたちが治療療養中で

諦めなければならない瞬間があることも

知っています。

 

でもその諦める気持ちを

医療者が支える事で叶うのであれば、

その“あきらめ”の部分を少しでも減らしたい。

 

医療者が外出の支援を行う事で

その人の希望が、

夢がかなうのであれば

それはとても意義あるものだと感じています。

 

「もう一度、家に帰りたい」

「最期にあそこに行きたい」

そんな願いを一緒に叶えていける存在でありたい。

 

「できない」ではなく、

「どのようにサポートすればできるようになるのか」

 

これを一緒に考える。

それが私たちの想いです。